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Hitachi

株式会社日立産機システム

爆発性ガスを使用する場所だから安全性、信頼性に十分な配慮がなされています。

日立耐圧防爆形ホイストVシリーズ/クレーンサドルは、化学・塗装工場など、爆発性ガスを使用している所でも、ご使用いただけるよう、設計されています。
発火度G4、爆発等級(2)までの範囲のガスを対象としてご使用いただけます。(「爆発性ガスの分類」を参照)

  • 耐圧防爆構造のホイストVシリーズ/クレーンサドルの、電気機器は全閉構造です。万一、容器内部で爆発性のガスが爆発しても、その圧力に耐え、しかも外部のガスに引火することがないよう、防爆性を保証しています。
  • 防爆性の選定基準は、工場電気設備防爆指針、ガス蒸気防爆基準により、その条件は発火度、爆発等級、危険場所によって異なります。
  • モータはもちろん、ブレーキや端子箱にいたるまで、耐圧防爆処理が施されています。
    (労働省検定済み製品)

防爆形ホイスト・クレーンサドル 構造図

基本仕様

日立耐圧防爆形ホイスト/クレーンサドルは次の条件下で使用します。

耐圧防爆構造 d
発火度 G4
爆発等級 2
危険場所 第2種

耐圧防爆形ホイスト/クレーンサドルが爆発性ガスの中でも安全に使用できるためには、ホイスト/クレーンサドルの防爆構造がつねに有効に保持されていなければならないので、保守に十分に留意して万全を期してください。また防爆形ホイストを使用する建物は、確実な換気装置を設置して、爆発性ガスを排除するよう留意することが必要です。
なお、防爆電気設備の標準的環境条件は次のとおりです。

  • 標高:1,000m以下
  • 周囲温度:-10〜40℃
  • 相対湿度:45〜85%
  • 屋内用

耐圧防爆形ホイスト/クレーンサドルの呼び方形式

ホイスト/クレーンサドルの呼び方はホイストの前に「耐圧防爆形」を入れ、形式は後ろへ「XX」を入れます。

  • 耐圧防爆形1tホイスト:1M-T65-XX
  • 耐圧防爆形1tサスペンション形クレーンサドル:SL6-28-XX
    の見積照会および受注時の明記事項
    • ガスの種類
    • ガスの濃度
    • ガス室の換気条件
    • 作業状態(負荷時間率、始動頻度などを含む)
    • 横行距離(屈曲部の有無なども含む)
    • そのほか、ガス室に設置してある他の電気機具の構造(防爆のものか、普通のものか)

爆発性のガス分類

爆発性ガスは危険度にしたがって発火度および爆発等級がつぎのように定められています。

1.発火度

発火度はおのおののガスの発火点により、つぎのように分類されています。
日立耐圧防爆形ホイスト/クレーンサドルG4、すなわち発火点が135℃を超えたガスに対して用いられます。
(もちろんG1〜G3のガスに対しても用いられます。)

発火度 発火温度
G1 450℃を超えるもの
G2 300℃を超え 450℃以下のもの
G3 200℃を超え 300℃以下のもの
G4 135℃を超え 200℃以下のもの
G5 100℃を超え 135℃以下のもの
G6 85℃を超え 100℃以下のもの

2.爆発等級はガスの点火波及の生ずるスキの値に従って3等級に分類されます

爆発等級 スキの奥行25mmにおいて火炎逸走を生ずるスキの最小値
1 0.6mmを超えるもの
2 0.4mmを超え0.6mm以下のもの
3 0.4mm以下のもの

3.爆発性ガスの分類

代表的な爆発性ガスについて発火度および爆発等級を分類すると次のとおりです。

爆発
等級
発火度
G1 G2 G3 G4 G5 G6
1 アセトン
アンモニア
一酸化炭素
エタン
酢酸
酢酸エチル
トルエン
プロパン
ベンゼン
メタノール
メタン
エタノール
酢酸イソペンチル
1-ブタノール
ブタン
無水酢酸
ガソリン
ヘキサン
アセトアルデヒド
エチルエーテル
  亜硝酸エチル
2 石炭ガス エチレン
エチレンオキシド
       
3 水性ガス
水素
アセチレン     二硫化炭素 硝酸エチル
ピンクのセル
が日立耐圧防爆形ホイストの対象ガス。

他のガス一覧については、下のリンクから(社)産業安全技術協会 抜粋表を参照

4.温度上昇限度

電気機器の爆発性ガスに対する温度上昇限度は、つぎのとおりです。
なお、基準周囲温度は40℃とします。

(単位:℃)

発火度 G1 G2 G3 G4 G5 G6
温度上昇限度 320 200 120 70 40 30