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Hitachi

株式会社日立産機システム

アモルファス合金は優れた素材です

アモルファス合金のメリットを変圧器の鉄心に応用

アモルファス合金は、融溶状態から急激に冷却することで作られる非結晶の固体です。原子配列に規則性がない構造で、鉄心に磁束が通る際のエネルギー損失(ヒステリシス損)が少なく、また板厚は約0.03mmとけい素鋼鈑と比べて約1/10で、渦電流損も低減されます。このためけい素鋼鈑に比べて無負荷損(ヒステリシス損+渦電流損)を約1/5*に低減することができます。

※当社現行機比。機種により一部異なります。

アモルファス合金
アモルファス合金

アモルファス合金概念図
アモルファス合金概念図

アモルファス合金は保磁力が小さく、ヒステリシス損(ヒステリシス曲線で囲まれた面積)も小さい

変圧器の損失について

変圧器運転時には、負荷損、無負荷損が同時に発生し、この損失は主に熱に変換されるムダな出力です。

負荷損
(銅損)
負荷をかけたとき流れた負荷電流によって発生する損失で、負荷の大きさの2乗に比例して発生する損失。
無負荷損(鉄損) 負荷の有無にかかわらず、受電状態において常に発生する一定損失。

・ヒステリシス損
鉄心内の磁束が方向、大きさを変化することにより磁気分子が方向と配列を変え、分子相互間に発生する摩擦損(保磁力)。

・渦電流損
磁束の変化で鉄心内に起電力が生じ、電流が流れる結果、発生する抵抗損失。