日立の配電用変圧器は耐震性能を強化し、受電設備の信頼性を向上します。
万一の地震発生を考慮して、東日本大震災における実際の地震波を用いて、変圧器の信頼性を確認しました※。受電設備の耐震性強化により、社会インフラとしての安定性向上やお客さまのBCP(事業継続計画)に貢献します。
※芳賀波(東日本大震災で観測された地震波)100%での試験結果であり、実際の地震波に対して性能を保証するものではありません。
鉄心や巻線など変圧器内部の固定構造やベース周辺構造を強化。さらに巻線への保護材を見直しにより変圧器全体を堅牢化。総合的な耐震性能向上を図りました。
金具の剛体化や巻線支え構造、鉄心保持構造の強化により耐震性能を向上。また変位量抑制ストッパボルト(200kVA以上に採用)により、変圧器の変位量(揺れ幅)を抑制します。
より優れた安全性の確証として「配電用変圧器変位量抑制指針」JEM-TR252に準拠し、静的耐震強度、端子の変位量を転倒試験により検証しています。また独自の検証として、実際の地震波を用いて動的耐震強度を確認。工場はもちろん、高層ビル、公共施設、病院、ホテルなどの様々な場所で安全性の向上に努めています。
●盤設計及び工事の施工管理に耐震への配慮を促すため、日本電機工業会(JEMA)にて示された配電用変圧器の指針であり、端子変位量や地震時の相対変位抑制について指針化しています。●相対変位抑制のため、変圧器上部に固定座を設け、ワイヤーやアングルなどで盤筐体などと連結可能な構造とすることが示されています。
相対変位抑制が施されていない場合、盤と変圧器の相対的な変位量が増大し、地震災害時の短絡事故の原因となる場合があります。一方で盤と変圧器を連結してしまうと、防振ゴムをしていても連結部分から変圧器の振動が伝わってしまいます。
日立の相対変位抑制は非接触式構造のため、固定部から変圧器振動を筐体へ伝えません。相対変位抑制を施した場合も防振ゴムによる振動抑制効果はそのままです。