クレーン等安全規則において、クレーンとは「荷を動力を用いてつり上げ、これを水平に運搬することを目的とする設備・・・・・・」をいうと定義されている。したがって巻上げ装置がチェンブロックのような荷のつり上げを人力で行なうようなものは、たとえ荷の水平移動を動力で行ってもクレーンに含まれず、反対に荷のつり上げを動力で行うならば、荷の水平移動を人力で行ってもクレーンに含まれる。
巻上に動力を用いているが 横行装置なし |
横行装置があっても 巻上に動力を用いないもの |
横行装置があり、 巻上に動力を用いたもの |
クレーンに含まれない | クレーン |
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荷の水平移動は天井クレーンのようにランウェイさえあれば、建屋内のどの位置にでも荷を移動させることができる。つり上げ動作を含めた三次元の運動の場合とテルハのようにランウェイに沿った荷の移動しかできない二次元の運動の場合の2種類がある。
多くの種類があるクレーンのうち、巻上装置として電気ホイストまたは電気チェーンブロックを使用したものをホイスト式クレーンという。その多くは、運転方式が床上で運転し、かつ運転をする者が荷の移動とともに移動する床上操作式のものである。ホイスト式クレーンの容量は、大きくとも30t程度で、一般には5t以下の小形のものが大多数で、運転方法も床上押ボタン式が主で、走行速度は20〜40m/min前後が普通である。ホイスト式クレーンの性能を一層明確にするため、一般のクラブトロリ式天井クレーンと比較してみると、次のとおりとなる。
クラブトロリ式 | ホイスト式 | |
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巻上装置 | クラブ補巻付 | ホイスト・チェンブロック 主巻のみ |
容量 | 10t以上(数百tのものもある) | 最大30t程度(5t以下が多い) |
走行速度(m/min) | 30〜100前後まで速度変換可能 | 20〜40単一速度 |
操作方法 | 運転室 | 床上 |
運転者 | 専任(免許所持) | 別作業者が運転も兼ねる |
玉掛者 | 玉掛資格者 | 運転者自身 |
構造 | 複雑 | 簡単小形 |
ガーダ | ダブルレール・歩道付 | モノレール・I ビーム |
スパン | 大 | 18m程度 |
ブレーキ | 任意に加減できる | 加減できない |