この法律は、工場及び事業場から公共用水域に排出される水の排出及び地下に浸透する水の浸透を規制すること等によって、公共用水域及び地下水の水質の汚濁(水質以外の水の状態が悪化することを含む。)の防止を図り、もって国民の健康を保護するとともに生活環境を保全し、並びに工場及び事業場から排出される汚水及び廃液に関して人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図ることを目的としている。
「水質汚濁防止法施行令」で指定された「特定施設」を設置している「特定事業場」からの公共用水域への排出、及び地下水への浸透を規制している。
「特定施設」には空気圧縮機そのものはなく、「特定施設」の駆動用として用いられる場合がある。
「特定事業場」とは「特定施設」(指定地域特定施設を含む。)を設置する工場又は事業場をいう。
(1)(特定施設の設置の届出)
水質汚濁防止法 第五条 工場又は事業場から公共用水域に水を排出する者は、特定施設を設置しようとするときは、環境省令で定めるところにより、次の事項を都道府県知事に届け出なければならない。
(2)(昭和46年総理府令 第35号)に有害物質の種類/排水の許容限度などが細かく定められており、都道府県は、当該都道府県の区域に属する公共用水域のうちに、その自然的、社会的条件から判断して、この排水基準によっては人の健康を保護し、又は生活環境を保全することが十分でないと認められる区域があるときは、その区域に排出される排出水の汚染状態について、政令で定める基準に従い、条例で、同項の排水基準にかえて適用すべき同項の排水基準で定める許容限度よりきびしい許容限度を定める排水基準を定めることができるとしており、各自治体の条例等確認が必要である。
有害物質の種類 | 許容限度 |
---|---|
カドミウム及びその化合物 | 1L につきカドミウム 0.1mg |
シアン化合物 | 1L につきシアン 1mg |
有機燐化合物 (パラチオン、メチルパラチオン、 メチ ルジメトン及び EPN に限る。) |
1L につき 1mg |
鉛及びその化合物 | 1L につき鉛 0.1mg |
六価クロム化合物 | 1L につき六価クロム 0.5mg |
砒素及びその化合物 | 1L につき砒素 0.1mg |
水銀及びアルキル水銀 その他の水銀化合物 |
1L につき水銀 0.005mg |
アルキル水銀化合物 | 検出されないこと。 |
ポリ塩化ビフェニル | 1L につき 0.003mg |
トリクロロエチレン | 1L につき 0.3mg |
テトラクロロエチレン | 1L につき 0.1mg |
ジクロロメタン | 1L につき 0.2mg |
四塩化炭素 | 1L につき 0.02mg |
1・2−ジクロロエタン | 1L につき 0.04mg |
1・1−ジクロロエチレン | 1L につき 0.2mg |
シス−1・2−ジクロロエチレン | 1L につき 0.4mg |
1・1・1−トリクロロエタン | 1L につき 3mg |
1・1・2−トリクロロエタン | 1L につき 0.06mg |
1・3−ジクロロプロペン | 1L につき 0.02mg |
チウラム | 1L につき 0.06mg |
シマジン | 1L につき 0.03mg |
チオベンカルブ | 1L につき 0.2mg |
ベンゼン | 1L につき 0.1mg |
セレン及びその化合物 | 1L につきセレン 0.1mg |
ほう素及びその化合物 | 海域以外の公共用水域に排出されるもの 1L につきほう素 10mg 海域に排出されるもの 1L につきほう素 230mg |
ふつ素及びその化合物 | 海域以外の公共用水域に排出されるもの 1L につきふつ素 8mg 海域に排出されるもの 1L につきふつ素 15mg |
アンモニア、アンモニウム化合物、 亜硝酸化合物及び硝酸化合物 |
1L につきアンモニア性窒素に 0.4 を乗じたもの、 亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素の合計量 100mg |
項目 | 許容限度 |
---|---|
水素イオン濃度(水素指数) | 海域以外の公共用水域に排出されるもの 5.8以上8.6以下 海域に排出されるもの 5.0以上9.0以下 |
生物化学的酸素要求量(単位1Lにつき mg) | 160(日間平均 120) |
化学的酸素要求量(単位1Lにつき mg) | 160(日間平均 120) |
浮遊物質量(単位1Lにつき mg) | 200(日間平均 150) |
ノルマルヘキサン抽出物質含有量 (鉱油類含有量)(単位1Lにつき mg) |
5 |
ノルマルヘキサン抽出物質含有量 (動植物油脂類含有 量)(単位1Lにつき mg) |
30 |
フェノール類含有量(単位1Lにつき mg) | 5 |
銅含有量(単位1Lにつき mg) | 3 |
亜鉛含有量(単位1Lにつき mg) | 2 |
溶解性鉄含有量(単位1Lにつき mg) | 10 |
溶解性マンガン含有量(単位1Lにつき mg) | 10 |
クロム含有量(単位1Lにつき mg) | 2 |
大腸菌群数 (単位1 立方センチメートルにつき個) |
日間平均 3,000 |
窒素含有量(単位1Lにつき mg) | 120(日間平均 60) |
燐含有量(単位1Lにつき mg) | 16(日間平均 8) |
ピュアドレンの性能は、ノルマルヘキサン抽出物質含有量(鉱油類含有量)は5mg/L以下であり、圧縮機ドレンの一番問題となる処理水出口油分濃度は国の基準はクリアしている。但しその他の成分の除去には別途処理が必要である。