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Hitachi

株式会社 日立産機システムモータ

  • ※出力0.75kW以上は別シリーズにてご案内しております。

モータ運転時の振動

モータの注意すべき振動はモータ回転部の残留アンバランスによるものと外部から受けるものとに区分され、原因と注意事項を大別すると表のようになります。

発生源 振動の原因 注意事項
1.モータ (1)回転部の残留アンバランス 出力、機種、極数、により限度はあるがV3〜V30にできる
2.連結部 (1)カップリングの値結精度不良 直結精度をだす
(2)モータ軸につけるランナのアンバランス荷重によるもの ポンプ、ブロワなど使用中の付着物による
アンバランスで特に2極は注意を要する
(3)プーリの残留アンバランス 全面機械加工以外はダイナミックバランスをとる
3.相手機械 (1)プレス、織機、車両など振動する機械につけるもの 専用モータで対応する (ご相談下さい)
(2)機械の振動に対して取付台が弱いもの 取付台を強くする

モータ運転時の振動図

表のうち注意を要するものは2.と3.で特にモータの取付台ががん丈な場合はモータの振動としてあまり現われず、前述(負荷のアンバランス荷重)のように軸受部の摩耗現象がでるのでつりあいの良さが保たれるよう留意する必要があります。モータの振動は上図の数値以下を目安にしてください。モータの取付構造により、モータの振動が変わりますので取付台の振動だけでなくモータの振動にご注意ください。

標準構造のモータでは、振動加速度がモータの回転周波数以下で0.5G程度までが一般的ですので、プレス用などでそれ以上の周波数、振動加速度の振動がモータに加わる場合は最寄りの営業所またはサービスステーションにご相談ください。

インバータ電源で駆動した場合、商用電源駆動に比べ10µm程度増加する場合があります。周波数分析をして、上図許容値を超えないよう、V/f比率の低減、インバータとモータ間への交流リアクトルの挿入、または機械的な振動低減などの対策をしてください。

またモータの停止中にも外部から振動が加わると軸受損傷を招くことになりますのでご注意ください。モータが停止中に他の機械など外部から振動が伝わらないようにしてください。停止中に振動が伝わりますとモータの軸受がフレッチングにより損傷することがあります。モータを取り付けてから運転開始するまでの間及び予備機については軸を固定する等考慮してください。又、1ヶ月に1度程度運転するか、10数回以上軸を手回ししてください。