装置メーカ V社(技術部)
製造工程になくてはならないコンプレッサーに、「ある」問題を抱えていたV社。導入して16年ほど経過していることもあり、現場では入れ替えの話が持ち上がっていた。
ある問題とは、夏場の暑さでコンプレッサーが突然停止してしまうといった事態が、ここ数年、頻発していることでした。
この問題解決を託された技術部のS氏は、当時の様子を次のように振り返ります。
「停止したら、冷やすしかありません。コンプレッサーを冷却している間は、生産ラインも止めざるを得えないので、生産性を考えると痛い状況でした。もっと問題だったのは、コンプレッサーが停止したことに気付かず、しばらく経ってから発見されたというケースが何度かあったことです。このまま放置されていたらと思うとゾッとします」
実は、コンプレッサー室自体を開放して、冷却するといった案も出ていましたが、近隣住宅への音問題の配慮から、検討はたち切れになったままでした。
さまざまな状況を鑑み、S氏は今回の対策としてコンプレッサーの入れ替えを本格的に検討、実施することにします。ところが、検討を開始いた矢先に上層部から「次期コンプレッサーは、省エネに貢献できるモデルにするように」と、指示がありました。実は、V社は地元の省エネモデル工場になっていたのです。
高温動作や非常停止時の対策、そのうえ省エネ対応に優れたモデルと、コンプレッサーへの要求事項は山積で、S氏は想定以上の事態に困惑を隠せませんでした。最新のコンプレッサーに知見のないS氏は、現モデルのメーカである日立産機システムに相談することにしました。
夏場の暑さでコンプレッサーが突然停止してしまう事態が、ここ数年、頻発していた
コンプレッサーを冷却している間は、生産ラインも止めざるを得えず生産性が低下していた
コンプレッサーが停止したのを、しばらく経ってから発見したケースが何度かあった
V社は地元の省エネモデル工場になっていることから、コンプレッサーを入れ替えるなら、省エネに貢献できるモデルにするよう、上層部から指示があった