モータの損失には、一次銅損、二次銅損、鉄損、機械損、その他があります。
は、モータの心臓部である鉄心形状の最適化、材料の高級化をさらに進め、損失を約20〜30%(当社標準モータ比)低減。2000年7月に制定されたJIS高効率規格(JIS C4212)に対応しており、各種機械・システムの省エネ(節電)運転に貢献します。
電気部の合理的な設計と、アルミ合金フレームの高冷却効果により、ステータコイル温度を約10〜20℃低減しました。コイル絶縁寿命は、標準モータに比べて約2倍。軸受寿命も約2.5倍(標準モータ比、4P、6P横型機種の計算グリース寿命で約50,000時間:平均周囲温度30℃、商用電源)の長寿命化を実現しています。
低損失設計によって、0.4〜15kWの4P機種は、インバータでの1:10 (6〜60Hz)の100%定トルク運転を可能としました。(当社センサレスベクトル制御インバータ採用時)
もちろん400V級モータには、当社標準モータで評価の高い、インバータに対応した絶縁システムも採用しています。(460V 60Hz受電は除く)
1:20 (3〜60Hz)定トルクシリーズは注文生産にて対応いたします。
の取り付け寸法は、標準モータ、従来の高効率モータと同一で、容易に置き換えることができます。
ザ・モートルシリーズで高い評価をいただいています低騒音・低振動技術を踏襲。
高効率設計のため、製品コストは標準モータと比べて高くなりますが、運転コストが低減されるため、導入時のコスト増加分を短時間で回収できます。その後は、稼働時間に比例して経済的に有利となり、特にモータの使用台数が多く、長時間運転する用途には、効果がはっきりとあらわれます。
試算条件 | 年間省電力料金 約32,050円 |
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出力 | 15kW | |
高効率モータの効率 | 90.6% | |
標準モータの効率 | 88.5% | |
年間運転時間 | 4,800時間(16時間/日) | |
電力料金 | 17円/kWh |
欧州を始め国外の屋外仕様モータは、IP55が標準採用されています。従来日本国内では、IP44構造を標準にし、IP55は受注対応を行ってきました。グローバルスタンダードをめざす新シリーズでは、屋外モータのシリーズとしてIP55を国内で初めて標準採用*1。採用したIP55構造は当社独自の設計思想から、より信頼性の高い構造としています。
軸貫通部の防水構造は、金属カラーとカバーで実現しており、ゴムスリンガーなどに比べ、より広い環境でご使用いただけるとともに、非接触防水構造なのでより長い期間のご使用が可能です*2。
従来シリーズでは電線管を接合する部分は別部品となっていましたが、新シリーズでは端子箱と一体構造とすることで、より高い保護構造を実現しています。
嵌め合い部には、液体パッキンを塗布して防水効果を高めています*3。
軸水平であれば、取り付け面が地面、壁、天井であっても部品の取り付けを変更するだけで対応可能。従来のように部品を取り寄せて交換する手間がありません。
新シリーズではモータの耐熱クラスをグレードアップし、熱的な耐力をアップさせ信頼性を向上しました。
従来、出力0.4〜3.7kWでは耐熱クラスEを、5.5〜15kWでは耐熱クラスBを採用してきました。新シリーズでは、モータの温度上昇は同レベルとした上で、絶縁物をより信頼性の高い材料に変更、耐熱クラスFのグレードを実現しています。
モータ温度上昇は従来と変わりありませんので、パッケージに入れてご使用の場合の庫内温度状況は従来と変わりません。
これによって耐熱クラスの表記は、0.4〜3.7kWではF(E-RISE)、5.5〜15kWではF(B-RISE)となります。