クレーンモータを制御する制御装置は制御方式、モータの出力または、巻上げ、横行、走行などの用途によって異なります。
当社では各種の制御方式および制御機器を標準化し、ご使用に最も適した装置の選定ができるよう用意しております。
クレーンモータの制御には次の3種類の方式があり、モータの出力により下表の適用を標準としております。なお、高頻度クレーン、床上押ボタン操作および無線遠隔操作のクレーンではモータ出力に無関係に間接制御方式が採用されます。
モータ出力(kW) 制御方式 |
2.2〜45 | 55 | 75〜132 | 備考 |
---|---|---|---|---|
直接 | ◎ | × | × | 一次、二次共制御器で開閉 |
複合 | ○ | ◎ | × | 一次側電磁接触器で、二次側制御器で開閉 |
間接 | ○ | ○ | ◎ | 一次、二次共電磁接触器で開閉 |
モータ出力(kW) 制御方式 |
2.2〜15 | 22〜55 | 75〜90 | 110〜132 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
CF制御 | ◎ | ◎ | ○ | × | 巻下げ1ノッチ約33% |
IB制御 | ○ | ○ | ◎ | ○ | 巻下げ1ノッチ約20% |
DY制御 (発電制御) |
× | ○ | ○ | ◎ | 巻下げ1ノッチ約15% |
VC制御 (サイリスタ一次電圧制御) |
○ | ○ | ◎ | ◎ | 巻下げ1ノッチ約10% |
インバータ制御 | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | 巻上下げ1ノッチ約5% |
近年の半導体応用によるモータ速度制御は、新しい素子の開発と世の中のさまざまなニーズに従って、大きく発展してきました。さらに、省エネルギーへの強い要求と保全の省力化指向に対応するため、より新しい技術が求められております。
クレーンの速度制御は従来、DCモータや巻線型モータを用いた二次抵抗制御、一次電圧制御、ダイナミック制御などが使われておりましたが、新しいニーズにふさわしい方式として、かご型モータのAVAF(インバータ)による速度制御が採用されるようになってきました。
項目 | 巻上げ | 横行・走行 |
---|---|---|
電源 | 200/220V 10% 50・60/60Hz 400/440V 10% 50・60/60Hz |
|
周囲温度 | 0〜40℃ | |
速度範囲 | 1:20(ベクトル制御) | 1:10(センサレスベクトル制御) |
速度変動率 | PI制御時0.2%以下 | 2%以下 |
周囲温度 | 0〜40℃以下 |
---|---|
湿度 | 20〜90%RH(結露のないこと) |
振動 | 0.3G以下 |
基底周波数 | 50Hz 倍速100Hz(ただし、132kWは80Hz) |
塗装色 | マンセル 5Y7/I |
1次側ACL使用(2次側もACLを使用する場合もあります。)
回生制動ユニット、放電抵抗器使用