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Hitachi

株式会社日立産機システム

日立無軌条クレーンサドルは、数多くの実績に、最新の技術をプラスした新鋭機です。車輪にはウレタンゴムを採用。低騒音、低振動走行が行えるため、住宅に接近した工場などへ安心して導入いただけます。また、信頼性も一層の向上を図っています。

  • ブレーキトルクがモータ定格トルクの0〜55%まで調整可能です。
  • 駆動側車輪部は、ギヤカバー付きです。
  • クレーン組み立て調整用芯出しマークにより、作業時間が短縮できます。

主な特長

  • ウレタン車輪を採用しているため、騒音が約10dB(A 特性)低減できます(当社比)。
  • 車輪のころがりがなめらかで、ウレタン車輪がホイストの振動を吸収するため、建屋などに伝わる振動が少なくなります。
  • 走行レールはH形鋼のみとなりますので、従来の軌条レールの材料費用や取り付け工事が不要となるため、走行レールの長さが20mを超える場合は、設備費が低減できます。(当社試算)

主な特長

クレーンサドル無軌条と軌条のちがい

  無軌条形クレーンサドル 軌条形クレーンサドル
形状 無軌条形クレーンサドル 軌条形クレーンサドル
サドル走行部 H形鋼のフランジ上面 レール(軌条)
車輪 材質 ウレタンゴム ダクタイル鋳鉄または鋼
形状 フラット(ガイドローラー付き) つば付き

騒音や振動が少ないので、こんな所で威力を発揮します。

  • 住宅に接近した工場、住宅地の中にある工場など
  • 精密な機械・部品(工作機・ベアリング)加工工場など
  • 事務所と住居が同一建屋にある作業所や倉庫など
  • 夜間作業を行う工場や倉庫

設置の際のご注意

H形鋼の工事施設基準

H形鋼のレール継ぎ目部とその他の施設基準を記載いたします。特にサドル走行面の継ぎ目は、必ずグラインダ仕上げを行ってください。また踏面の切粉、溶接スパッタなど鋭利なものは必ず除去してください。

ガーダ製作上のご注意

車輪中心が必ずレールの中心と合致するようにガーダを製作してください。

ガーダ製作上のご注意

項目 許容誤差 説明図
スパン ±7mm スパン
左右レールの水平差 スパン×1/500以下
上下方向曲り(水平度) 10mにつき7mm以下 上下方向曲り(水平度)
左右方向曲り(直線度) 10mにつき5mm以下 左右方向曲り(直線度)
走行範囲内の全勾配 走行範囲×1/500以下 走行範囲内の全勾配
左右ストッパーのくい違い 50mm以下  

レール継ぎ目部の施設
レール継ぎ目部の施設

日立クッションスタータの設置について

ウレタンゴム車輪は起動時のスリップが少ないため、つり荷の振れが大きくなることがあります。この振れを小さく押さえるため、 日立クッションスタータの設置をおすすめします。さらに走行用インバータユニットを設置すると停止時の振れも小さく押さえることができます。

接地(アース)について

樹脂(ウレタンゴム)製の車輪を用いたクレーンサドルをご使用の際は、アースの為の専用線によって、確実にアース工事を行うようにしてください。
なお、アース専用線によらず、アースブラシ(別売)をご使用の場合は、アースブラシの接触するレール表面の塗料や錆をできるだけ落として、アースが確実になされるように充分注意してください。

ガイドローラー調整

ガイドローラーとレールのすき間は、4〜6mm(片側の値)に調整してください。

ガイドローラー調整

ランウエイ工事の不具合い事例 〜事例を記載いたしましたのでご注意ください〜

事例1

ランウエイのH鋼幅が150mmと200mmのため無軌条クレーンサドルのガイドローラが段差に当たり上架できない。

事例1

事例3

H鋼継目部が大きいためウレタン車輪の傷付または短寿命となる。

事例3

 

事例2

ランウエイの走行面にボルト止めされているためサドル本体またはウレタン車輪が当たり走行できない。

事例2

事例4

無軌条クレーンサドルのガイドローラが補強板に当たり走行できない。

事例4

 

TLM5-28

TLM形無軌条クレーンサドルは、建屋の大型化に伴い、幅広レールに対応しています。
豊富な機種から適切な無軌条クレーンサドルをお選びください。

標準仕様表

形式 TLM5-10 TLM6-28 TLM6-30 TLM6-45 TLM6-100 TLM6-150
(受注品)
最大スパン(m) 10 14 16(18)*1 18 22 22
最大輪重(t) 1.0 2.8 3.2 4.5(4.0)*2 2輪で10.0
(2輪で7.0)*2
2輪で15.0
(2輪で11.0)*2
走行速度
(m/s、50/60Hz)
0.35/0.417(21/25)
モータ出力
(kW、50/60Hz)
0.30/0.36×2台
ブレーキ付き
0.50/0.60×2台
ブレーキ付き
0.70/0.84×2台
ブレーキ付き
2.5/2.9×2台
ブレーキ付き
2.5/2.9×4台
ブレーキ付き
モータ極数 4
反復定格 25%ED、250回/h 25%ED、150回/h 25%ED、250回/h
電源(三相) 200V 50/60Hz、220V 60Hz
定格電流
(A、50/60Hz)
1.9/1.4×2台
〔1.6×2台〕
2.9/2.5×2台
〔2.7×2台〕
3.0/2.5×2台
〔2.7×2台〕
7.0/5.5×2台
〔5.5×2台〕
7.0/5.5×4台
〔5.5×4台〕
車輪径(mm) φ165 φ220 φ310 φ450
走行レール(H鋼幅) 125、150、175 150、175
200、250、300
200、250、300
ブレーキトルク(TB/TM) 0〜55% 0〜65% 0〜45% 25〜50%
概略質量(kg) 95×2 170×2 230×2 310×2 655×2 1,205×2
適用ホイスト モノレール モノレール、ダブルレール

ご注意:

  1. 本体塗装は「さび止め塗装」のみです。
  2. 〔 〕内定格電流は220V 60Hzの値を示します。
  3. (18)*1はモノレール使用時の最大スパンを示します。
  4. モノレール用としてお使いの場合は( )*2 内輪重でご使用ください。
  5. 走行速度の( )内はm/min換算値を示します。
  6. 特にご指定のない場合は、走行レール幅125o(TLM6-10)、150o(TLM6-28)、200o(TLM6-30、TLM6-45、TLM6-100)に合わせて納品します。

サドルの選定

サドルの選定

ご注意: 上図のサドル選定は最大スパンに対するホイスト容量を示したもので、実際にはガーダを含んだ輪重計算を必要とします。