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Hitachi

株式会社日立産機システムLCMサービス

第1回 夏場の温度上昇注意喚起
空気圧縮機の効率は周囲温度で変わる?

毎年夏をむかえると、空気圧縮機の課題を良く耳にします。空気圧縮機は大気中の空気を圧縮し、圧送する機械ですので、夏場は気温の上昇とともに、空気圧縮機への吸込み温度がどんどん上昇し、空気圧縮機内の温度も上昇しますので、トラブルの発生が懸念されます。

イラスト

周囲温度の上昇で空気圧縮機が停止してしまうケースも

しかし、実は空気圧縮機の吸込み温度が上がると、故障率の増加だけではなく、「効率が低下する」ということをご存じでしょうか。例えるなら、人間も気温が暑くなればなるほど、仕事の効率が低下し体調を崩したりします。空気圧縮機も同様に、故障率が増加したり運転の効率が低下するのです。

<参考 給油式スクリュー圧縮機(OSP-55VAN3)の場合>

周囲温度40℃を20℃まで下げることで、約6.8%の効率改善を図ることができます。

①周囲温度30℃→20℃に改善した場合   約3.4%の改善

②周囲温度40℃→20℃に改善した場合   約6.8%の改善

<計算式>(ボイル・シャルルの法則より)
 Q2=Q1×(273+T2)/(273+T1)×(0.1013+P1)/(0.1013+P2)

  • Q1:はじめの空気量(m³/min)
  • Q2:変化後の空気量(m³/min)
  • T1:はじめの温度(℃)
  • T2:変化後の温度(℃)
  • P1:はじめの圧力(MPa)
  • P2:変化後の圧力(MPa)

※はじめの空気量:10.1m³/min、変化後の温度:40℃と仮定。

グラフ

吸込み温度を低減させるためには、空気圧縮機室の屋根・壁からの熱の流入を防ぐ、室内の給気量・排気量を見直す、排気ダクトを接続し断熱する等の方法があります。室温管理を実施いただき、効率的な運転につなげてください。

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