飲料メーカK社生産技術部
ラベルだけでなく、形状から工夫したオリジナルデザインのペットボトルが増えています。K社でも、複数の製品で一挙にオリジナルデザインボトルの採用が決まりました。
生産技術部のI氏は、新製品のラインを立ち上げるべく検討を進めていました。問題となったのは、レーザマーカによる印字工程でした。今回の新製品は、それぞれペットボトルの形状が少しずつ異なるため、製品が変わるたびに段取り替えが必要です。その際、想定以上に時間がかかってしまい、長時間ラインを止めなくてはならないことが判明したのです。
「同時にリリースする複数の新製品すべてが、オリジナルデザインのペットボトルというのは非常に厳しかったです。しかし、全社で注力するプロジェクトでしたので、できないとは言えず、なんとか解決方法を見いだすほかありませんでした」(I氏)
モデルラインでは、印字の乱れも発覚。鮮明に印字するために、ガイドをきつくする必要が出てきました。ところが、ガイドを狭く設定したところ、印字の乱れは落ち着いたものの、製品やガイドが接触し合うことで詰まり、たびたびライン停止が発生してしまったのです。ラインスピードを極端に落とせば、止まることはなくなりますが、生産性の面で、その選択は現実的ではありません。
生産効率の高いラインを立ち上げるべく、I氏は手段を模索し続けました。
レーザマーカによる印字工程で段取り替えの手間がかかる
印字品質を担保できず、ラインスピードが上げられない