食品メーカ N社(製造部)
N社では、ジャムやソースなどの食品を押し出して充填する作業や、加工原料を詰めた缶のふたを閉める工程で圧縮空気が必要なため、レシプロ式のオイルフリーコンプレッサーを使用していた。
食品、飲料メーカへ卸す原料の一次加工を担っているN社。100品目以上をフル稼働状態で製造するなか、圧縮空気(エアー)を大量に使う加工作業が重なると、製造ラインのエアー圧力が低下するという問題がこのところ頻発していました。生産品目は消費者ニーズに合わせ毎日変化しますが、特に粘度の高いジャムなどの食品はエアー圧力が足りなくなるとパイプの中に詰まりやすくなり、詰まった固形物を取り除くためにラインを一時停止させてしまうことも日に何度も起きています。ラインの停止により製造の遅れが度々発生し、現場のスタッフからもコンプレッサーの容量が足りないと不満の声が上がっていました。
たしかに設備を導入した当初より生産量が大幅に増え、品目も変化したためエアーの消費量も倍近くになっている印象はありました。
しかし設置場所にゆとりは無く、現在使用している7.5kWの一つ上の機種に置き換えるスペースすらありませんでした。
一方で、コンプレッサーに関してN社の工場ではもう一つの課題を抱えていました。
「当工場のコンプレッサー室は、事業所の受付や応接室の近くにあるので、運転音が騒々しいと以前から問題になっていました。先日も上層部から『早く解決してくれ』と言われてしまって…」(設備部・S氏)
多発するエアー圧力の低下と、コンプレッサー本体の騒音。2つの問題を同時に解決する方法はなかなか見つからず、S氏は困り果てていました。
限られたスペースの中でコンプレッサーの容量を上げなければいけない
受付や応接室に隣接するコンプレッサー室に設置しても運転音が気にならないものが必要