飲料のボトルキャップやアルミ缶、
食品のフィルム包装、薬品や化粧品のパッケージに
印字されている賞味期限や製造番号。
曲面や凹凸面などのような
さまざまな形の容器・包装に高速で印字するのには、
印字面に触れない方式が適しています。
このような場面で大活躍しているのが、
インクを空中に飛ばして印字できる
産業用のインクジェットプリンタです。
非接触型のインクジェットプリンタが印字する仕組みは、まさにエレクトロニクスの「離れ業」。インクタンクから供給され、圧力を整えられたインクは、ノズルへと運ばれ、そこで振動を与えられて連続したインクの粒子として空中に飛ばされます。プリンタ内部では、文字や記号がインク粒子の位置情報に置き換えられ、インクの粒子は、それに合わせて帯電。インク粒子は電圧の力で帯電した分、垂直方向に飛ぶ方向を変えられますが、印字面はコンベア上を水平方向に動いているので、二次元で表される文字や記号をドットマトリクスとして描くことができるのです。
( vol.83・2015年11月 掲載 )