ソリューション段取り替え時の人的ミスは改善できるか?
最新の自動認識技術による、工場管理のためのソリューションとは

段取り替えにともなう作業時間の中で、想定以上に時間や労力がかかるのが工具や金型、治具といったアタッチメント類の交換作業。現場ではこの時間の短縮に向け、さまざまな試行錯誤が繰り返されている

課題

  • 多品種小ロット生産が増える中、段取り替えの際に工具や金型を取り替える作業がボトルネックになっていた
  • 詳細を調べたところ、人的ミスによる時間ロスや作業ミス、不良品製造が多発していたことが判明

ボトルネックは「人的ミス」にあると判明するも、解決策が見出せず

多品種小ロット生産のオーダーが増えている金属加工メーカのZ社。この流れに対応すべく、日々の生産改善を重ねていました。そのさなか、大口の納入先からさらなる納期短縮の要請を受け、生産技術部のN氏は改善できる工程を探るため、現状調査を行うことにしました。
「調査の結果、段取り替えの際の工具や金型の取り替え作業が全体のボトルネックになっていることがわかりました。しかも、その大半が人的ミスによるものでした。対応策を検討しましたが、具体的にどうして良いかわからなくて・・・」(N氏)
最も深刻だったのは、工具の利用状況の把握ができていないことでした。使用する工具類が今どこにあるのか、使用中なのかがすぐにわからず、見つけるために毎回時間を使っていました。その他にも、製造物に合った工具を装着できていないことで発生する取り付けミス、工具や金型の欠損、すり減りに気がつかず使用することで、不良品を製造してしまうケースも起きていました。
これらの人的ミスは、作業員の経験年数によってもバラつきがあったことから、N氏はどこから、どう改善するべきか、解決策がなかなか見いだせずにいました。

解決

  • 相談した日立産機システムが、今の課題に最適な工場ソリューションを提案
  • ボトルネックとなっていた工具・金型の取り替え作業に、RFIDを活用した管理システムを提案され、導入
  • 工具の所在場所や使用状況がわかるようになり、生産計画が立てやすくなった
  • この管理システムにより、なかなか減らなかった人的ミスや不良品が激減

RFIDを使用した管理システムを活用し、ボトルネックの解消に成功

根本的な解決策を見出したいN氏は、コンプレッサのメンテナンスにきていた日立産機システムの担当者に、現状について相談してみました。担当者は「それなら弊社で実績豊富なソリューションがあります」と、提案とデモを実施することにしました。RFID(近距離の無線通信を活用した自動認識技術)を使った工具・金型管理システムです。
「工具や金型に関しては、人が管理するしかないと思っていたので、こんなところにRFIDが活用できるシステムがあることに驚きましたね」(N氏)
デモを重ねた結果、Z社は日立産機システムからの提案を受け入れ、1ラインで試験導入を実施することにしました。
すると、すぐに効果が見え始めました。まず、工具類の所在場所や使用状況がわかるようになり、必要な工具を探す手間がなくなりました。また工具類の取り違えによる、取り付けミスも大幅に減少。このことで全体の生産計画の精度もかなり向上することができたのです。
一方、金型に関してはプレス機の設置前に、使用の可否が通告される仕組みを導入したことで、目視による確認や経験者の勘による進行から改善でき、悩んでいた不良品も激減しました。
こうして、Z社ではこれまでボトルネックになっていた問題を解消することに成功。タクトタイムを大幅に削減できたことで取引先からも高い評価を得ることができました。

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