低圧遮断器 リニューアル遮断器

旧形機種との取付け互換性を確保した交換専用の遮断器です。
遮断器交換作業の時間短縮、施工品質の向上に貢献します。

低圧遮断器の更新とリスク管理

リニューアル遮断器は、機器更新作業の効率化から
お客さまのビジネスを支えます。

低圧遮断器は、異常発生時のみ動作する静止機器であり、故障していても通電状態を維持する場合があるため、故障が発覚しにくいという特性があります。
万一、電気的なトラブル発生時に低圧遮断器が故障していた場合、設備の損傷や感電による人身事故に波及する恐れがあります。 そして、事故の影響は、復旧までの経済的な損失だけでなく、製品・サービスの供給停止によるサプライチェーンの混乱、ブランドイメージの低下など、企業経営に長期的な影響を及ぼすリスクがあります。
これらのリスクの軽減には、老朽化した低圧遮断器を更新し、受配電設備の健全性を維持することが重要ですが、機器更新の課題のひとつに、作業に伴う停電時間の調整・確保があります。
この課題を解決するために、日立は、リニューアル遮断器をご提案します。

互換性による機器更新の課題

互換性のない機種の交換は、配電盤の改造が必要になるため、操業への影響が懸念されます。

現行機種は、旧形機種と比較して小型化しているため、取付穴の位置、パネルカット、端子の位置や形状に互換性がないことがあります。
旧形機種から互換性がない現行機種に交換する際には、現行機種が取付けできるように配電盤の盤面や導体を改造する必要があります。
この配電盤の改造作業の増加により、長時間の停電が必要になることや、施工不良のリスクが大きくなることが機器更新の課題です。

旧形機種 / 現行機種の互換性比較と交換時の配電盤改造の事例

  • 日立製225AF・埋込形(フラッシュプレート付)の場合
フラッシュプレート寸法

現行機種は、フラッシュプレートの寸法が小さくなるため、盤面の開口部に隙間が生じます。これを塞ぐために盤面改造が必要となり、作業時間や現場負担が増加します。

取付穴ピッチ・パネルカット寸法

現行機種は、取付穴のピッチとパネルカットの寸法が異なるため、新たな穴あけ加工や開口部の補修が必要になります。現地作業の加工精度によっては、施工品質が低下するリスクを伴います。

端子形状・導体接続位置

現行機種は、端子形状や導体接続位置が異なるため、導体延長などの改造が必要になります。工数が増えるだけでなく、誤接続や接触不良による施工不良の懸念も高まります。

リニューアル遮断器が実現する課題解決

配電盤の改造作業を削減することで作業時間を短縮し、操業への影響の軽減に貢献します。

リニューアル遮断器は、旧形機種の取付穴の位置、パネルカット、端子の位置や形状に合わせて、現行機種にアタッチメントや延長端子を追加した交換専用の遮断器です。
旧形機種と取付け互換性を確保することで、交換作業時の配電盤の改造作業を削減し、停電時間の短縮が期待できます。さらに、現地での改造が少なくなることにより、施工不良のリスクを軽減し、施工品質の向上にも貢献します。

  • 既設機種によっては、完全な互換性が確保できない場合があります。

旧形機種 / リニューアル遮断器の互換性比較と作業効率向上の事例

  • 日立製225AF・埋込形(フラッシュプレート付)の場合
フラッシュプレート寸法

リニューアル遮断器は、フラッシュプレートの寸法に互換性があるため、盤面の開口部に隙間が生じず、追加の盤面改造が不要です。これにより、施工時間の短縮と現場負担の軽減が期待できます。

取付穴ピッチ・パネルカット寸法

リニューアル遮断器は、取付穴のピッチとパネルカットに互換性があるため、新たな穴あけ加工や開口部の補修が必要ありません。現場作業の削減により、施工品質の安定化にも貢献します。

端子形状・導体接続位置

リニューアル遮断器は、端子形状と導体接続位置に互換性があるため、導体延長や改造作業が不要になります。これにより、工数の削減だけでなく、誤接続や接触不良による施工不良のリスクも低減できます。

リニューアル遮断器は、旧形遮断器からの交換作業時間を80%削減することが期待できます。

旧形遮断器を更新する場合、取付け互換性があるリニューアル遮断器は、互換性がない標準寸法の現行機種と比較して、盤面の改造、導体の改造が削減できます。
また、リニューアル遮断器は、盤面の切削による切りくずの発生、導体の交換・延長による接続ミスのリスク軽減を実現します。

  • 弊社想定条件での検証によります。

交換作業比較動画

作業時間の比較
標準寸法機種を使用した場合、合計の作業時間が30分50秒。リニューアル遮断器を使用した場合、合計の作業時間が6分20秒

お見積から納入までの流れ

  1. お客さま:お見積のご依頼

    お見積はパンフレットの背表紙のオーダーシートに必要事項を記入の上、弊社特約店までご依頼ください。既設機種が他社製の場合は、既設機種の寸法図を併せてご提供ください。

  2. 日立産機システム:お見積書と納入図のご提出

    お客さまからのオーダーシート、既設機種の寸法図より、リニューアル遮断器を設計し、お見積書と納入図を弊社特約店よりご提出します。

  3. お客さま:納入図のご返却

    納入図の寸法・互換条件で取付けに問題がないことをご確認ください。問題がなければ、ご注文と併せて、ご承認後の納入図をご返却ください。

  4. 日立産機システム:リニューアル遮断器の出荷

    ご返却頂いた納入図より、リニューアル遮断器を製作、出荷します。

  5. お客さま:ご確認

    納入されたリニューアル遮断器が納入図と相違ないことをご確認ください。

カタログ

お問い合わせ

製品に関するお問い合わせ・お見積り、カタログのダウンロードはこちらから受け付けています。お気軽にご相談ください。