調達から生産、物流、流通、販売、消費、廃棄・リサイクルに至るまでのあらゆる分野を網羅した、
世界有数の国際総合包装展である「TOKYO PACK 2018 〜東京国際包装展〜」に出展。
包装や生産ラインで求められている
改善や課題を解決するさまざまな機器やシステムをご提案しました。
ヘッド自動洗浄機能&ミストコレクタ機能を搭載した、
産業用インクジェットプリンタを展示
食品、医薬品、化粧品の三品業界を中心に、多くのお客さまにお使いいただいている産業用インクジェットプリンタ。ヘッド自動洗浄機能とミストコレクタ機能を搭載したヘッド洗浄ユニット付モデルが新たにラインアップに加わりました。ヘッド自動洗浄機能とは、これまで人の手で行っていた印字ヘッドの洗浄を、洗浄から乾燥までまとめて自動化したもの。手作業による作業者熟練度の差がなくなりました。ミストコレクタ機能とは、お客さまの使用環境によって生じる、印字中のはね返りインク(インクミスト)が偏向電極に堆積する現象を軽減する機能で、印字品質の低下を防ぎます。会場で行っていたヘッド自動洗浄のデモでは、わずか2分ほどでしかも少量の溶剤で洗浄・乾燥できるとあってお客さまの反応も上々。今後は、この新製品を積極的にご提案していきたいと思います。
印字面に触れることなくダイレクトにマーキング。
広がるCO2レーザマーカの応用分野
インクによる印字が適さない多種多様な材質への印字を可能にしたCO2レーザマーカ。PET、プリント基板、包装フィルム、キャップなど、その応用範囲が広がっていますが、レーザマーカの特性を生かした新たな使い方が注目を集めています。それが食品そのものの表面へのダイレクトマーキング。焼き印とは異なり、手軽に印字データの変更や、食品に直接触れることなく正確な印字や描画を実現できるとあって、ご来場のお客さまのお問い合せも増えてきました。
日立独自の照合検査方式を導入した
信頼性の高い印字検査装置をご提案
インクジェットプリンタやレーザマーカは、商品の品質に関わる大切な情報を印字します。したがって、印字の正確さを生産ライン上で守る印字検査装置の重要性は三品業界においてますます高まっています。日立の印字検査装置は、インクジェットプリンタの印字文字の特長であるドット文字の大きさや太さが変動しても照合できる、アジャスタブルマッチング方式という独自の照合検査方式を採用。人の認識に近い判定ができるので、不良品の検出率の向上とともに、ムダなNG判定を減らすことができます。
マーキング関連装置と「HXシリーズ」をつなぎ、
生産現場からIoTを構築
インクジェットプリンタやレーザマーカ、印字検査装置などのマーキング関連装置は工場のクリーンルーム内に設置されていることが多いので、故障などのトラブル発生時には各装置の状態がわからないと作業員が数回にわたりクリーンルームに出入りしなくてはならないケースもあります。これにより大きなダウンタイム(生産ロスタイム)が発生してしまう場合も少なくありません。そこで今回は、IoT対応産業用コントローラ「HXシリーズ」を、オープンネットワークに対応したマーキング関連装置につなぎ、クリーンルームの外からでも24時間365日リアルタイムで稼働状態、状態情報を監視することで、特に設備保守・保全の合理化、効率化を図るシステムの構築をご提案しました。インクジェットプリンタをはじめとする各装置の稼働時間や、稼働状態などのさまざまな情報を活用して現場管理を可能とし、さらにその情報を生産管理に生かすことができるシステムの構築によってお客さまの生産効率向上に貢献します。
アモルファスモータ 一体型空気圧縮機のラインアップが充実。
「FitLive®」標準装備でIoT化を拡大
「はるかに小さく。はるかに自由に。」をキャッチフレーズに展開しているアモルファスモータ 一体型オイルフリースクロール圧縮機。出力3.7、5.5、7.5kWに加えて、今回新たに、11、15、22.5kWの3機種をラインアップに加えました。小型・軽量で国際高効率規格IE5レベルのアモルファスモータを搭載していることで、出力15kWのサイズは従来機と比べて55%。22.5kWでは従来機と比べて43%のコンパクト化を達成しました。またキャスター付き(オプション)なので、移動も自由。設置場所を選ばないので、ラインの変更や増設に柔軟に対応できる “どこでもエアー”を実現しました。また、この3機種ではIoTクラウド監視サービス「FitLive®」を標準装備しました。24時間365時間、リアルタイムで圧縮機の稼働状態を把握。現場にいなくてもトラブルの予兆をつかめるので、メンテナンスコストの削減や省エネを実現します。
全機種にオイルフリースクロール圧縮機を搭載。
使いやすく低コストの窒素ガス発生装置ガス
「スイッチをポン!」の簡単操作で、空気を原料に純度99〜99.99%の窒素ガスを低コストで生産できる窒素ガス発生装置「N2パック」。食品での鮮度保持・賞味期限の延長、薬品の品質向上などを目的に、三品業界を中心にご利用いただいていますが、近年は電子基板の製造現場や樹脂成型の品質向上や歩留まり向上などにも貢献しています。今後も、さらに使いやすさをアピールしていきたいと思います。
除じん能力がアップした、日立エアシャワー。
新フラッタージェットシリーズを展示
食品、医薬品、化粧品の三品業界はもちろんのこと、半導体や液晶製造分野などでエアシャワーはなくてはならない存在です。2018年7月にデビューした日立エアシャワー新フラッタージェットシリーズは、広範囲の変動気流をつくる新型フラッタージェットノズルの採用で、従来のパンカーノズルと比較して気流吹き付け範囲が173%と、除じん能力が大きく向上。風速25m/sの振動ジェット気流が人の着衣のホコリを叩いて払います。また表示器にカラー液晶タッチパネルを採用したことで、画面の視認性が向上。直感的に作動時間や風速の確認や、吹き付け時間などの設定ができます。会場では、実機によるデモで、多くのお客さまにアップした除じん能力を体感していただくことができました。
インバータを搭載したユニットタイプの登場で、
便利なブロワがさらに使いやすく
高風圧、大風量、耐環境タイプなど、豊富なラインアップの日立ボルテックスブロワ。装置や生産ラインの簡便なエアー源としてご好評をいただいています。今回は、防音ボックスと一体化した上、インバータを搭載することで低騒音と省エネを実現した新製品をご紹介しました。コンパクト設計による専用の防音ボックスは、約5〜10dBの運転音を低減。キャスター付きなので移動も簡単です。またインバータによる可変速運転で、大きな省エネ効果につながります。ブロワは1台で送・排気ができ、上位コントローラ不要で現場での使い勝手が良いので、多くのお客さまにご紹介していきたいと思います。
( vol.102・2019年1月 掲載 )