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Hitachi

株式会社 日立産機システム空気圧縮機・関連機器

コンプレッサー運転制御の効率向上は、生産性向上の面だけでなく、省エネルギー、省力化の面からもますます重要なポイントになっています。
このようなニーズにおこたえするため、高機能を追求しました。

マルチローラーGシリーズの写真

システムの特長

サイズアップし進化した液晶表示タッチパネル

運転操作、各種設定は対話型インターフェイスにより容易に操作できます。
モニター画面に効果待ちタイマーの進行表示を追加し動作状態を把握し易くしました。

ウィークリー運転機能と第2圧力設定機能を標準装備

  • 1週間の台数制御運転をスケジュール設定可能です。
  • 第2圧力を設定すると曜日、時間帯による圧力の使い分けができ、省エネが図れます。

省エネ効果

  • 吸込絞り制御の圧縮機を並列運転する方式に比べ、マルチローラーGシリーズによる台数制御運転方式は、大幅な省エネ効果を実現します。
  • マルチローラーGシリーズによる台数制御は、可変速圧縮機と組み合わせることでさらなる省エネ効果を実現します。

システム構成

システム構成

圧縮機に加え、別置型エアードライヤー、冷却水ポンプが接続可能

システム構成

HISCREW、DSP、SDSを対象としています。(スクロール圧縮機は接続不可)
接続方法には接点接続と通信接続があり、通信接続はNEXT series以降の圧縮機(SDSを除く)が対象です。
また、NEXT series、NEXTⅡ/Ⅲ seriesを通信接続する際は圧縮機側の通信対応の台数制御改造が必要となります。
SDSやNEXT seriesより前のモデルの圧縮機、補器を運転制御する場合は接点接続が必要になりますので、MRG-4またはMRG-8をご使用ください。
圧縮機(NEXT series以降)のDCBL機は通信接続のみになります。
圧縮機2台の構成では交互運転機能も選択可能です。

交互運転機能

圧縮機2台構成時に選択可能、二つの制御方式で運転時間を平準化

交互運転機能

並列運転は、交互運転での起動アンロードによる圧力ダウンを防止
間隔運転は、1台分の電源容量で2台の圧縮機を効率的に交互運転

主な機能

操作性・視認性向上

見やすく扱いやすい液晶表示タッチパネルを搭載

運転操作、各種設定は対話型インターフェイスにより簡単に操作できます。

運転モニター画面、運転操作画面、警報履歴画面、圧力履歴画面

制御方式

3パターンの制御方式が利用可能(交互運転時を除く)

ロータリー制御

固定速圧縮機4台の例

3ループ制御

固定速機3台、可変速機2台、
ベースロード機2台の例

ターンバック制御

吐出し空気量の異なる固定速圧縮機の3台の例
(ターンバック制御は固定速圧縮機限定です。)

各種制御機能

新機能を加え更に高機能に

新機能長期停止設定

長期停止設定により運転中の圧縮機を停止操作した場合、自動で一定時間、アンロード運転乾燥運転させてから停止させることができ、圧縮機本体内の発錆を抑制します。

新機能圧力、圧縮機稼働状況のグラフ表示とデータ保存

圧力及び圧縮機の稼働状況をグラフ表示します。
(1時間分)
また、SDカード、USBメモリに圧力及び圧縮機稼働状況のデータ保存が可能で圧縮機の運転管理の効率化に貢献します。
(データ形式はCSV、記録間隔は1分間隔)

ウィークリー運転機能と第2圧力設定機能【機能改良】

1週間分の台数制御運転のスケジュールを設定可能です。1日に運転/停止を複数セット予約できる改良を行い、細かなスケジュール設定が可能となりました。また、第2圧力設定すると曜日、時間帯による圧力の使い分けができ、省エネが図れます。

新機能外部通信機能

Modbus/TCPによる外部通信機能を標準搭載しており、お客様が利用している上位監視システムへの接続が容易です。
※インターネットへの接続には対応しておりません。

運転モニター機能【機能改良】

モニター画面に効果待ちタイマーの進行表示を追加し動作状態を把握し易くしました。

圧力予測制御機能(交互運転時を除く)

圧力降下の傾き演算で到達点を予測することで起動タイミングを早くし圧力低下を抑制する機能です。
(固定速機のみの組合せ時に設定可能)

停電再起動機能

60秒以内の停電に対し自動で台数制御運転を再開します。

省エネ効果

マルチローラー®による省エネ効果

従来機(吸込絞り制御)を並列運転する方式に比べ、マルチローラーによる台数制御運転方式は、大幅な省エネ効果を実現します。
マルチローラーによる台数制御は、Vタイプを組み合わせることで更なる省エネ効果を実現します。

グラフ

@
新型Single‐V/Multi‐V台数制御方式
A
新型台数制御方式(固定速機の組み合わせ)
B
従来の吸込絞り制御機による並列運転方式

単位:万円

使用空気量比 省エネ効果
③ー① ③ー②
270% 311 278
240% 390 325
210% 463 369

※条件:
圧縮機は給油式37kW空冷ドライヤー不付機×4台、電気代19円/kWh、運転時間6,000h/年

標準仕様表

型式
項目
MRG-4 MRG-8 MRG-N
環境 使用場所 屋内(屋内防塵壁掛型)
温度 0℃〜40℃
湿度 20〜85%(結露なきこと)
雰囲気 腐食性ガスがないこと
電源 単相AC100/200V ±10% 50/60Hz(共用)
圧縮機
制御台数
最大接続数 12台
接点接続可能数(上記の内数) 4 8 0(通信接続専用)
タッチパネル 7インチワイドカラー液晶
制御機能 初期充気・先発機選択・ロータリー運転・ターンバック運転(固定速機のみ)・PID制御・圧力予測制御・第2圧力・ウィークリー運転・強制切替・停電再起動・連動/単独切替・中央操作・強制起動・長期停止・補器(ドライヤー、ポンプ)運転制御(MRG-Nを除く)・交互運転(並列/間隔)
入力 吐出し圧力 0〜1MPa(デジタル表示)
制御 運転アンサー、故障
中央 中央運転、中央停止、強制起動、(流量)
出力 制御 運転、停止、ロード指令、PID指令
中央 運転中、中央選択、圧力低下、故障一括
制御吐出し圧力幅 最小±0.001MPa 設定可能
外形寸法(mm)
(幅×奥行き×高さ)
400 × 250 × 600 500 × 250 × 900 400 × 250 × 400
質量 25kg 37kg 13kg

システム検討時の注意事項

[圧縮機運転関係について]

  • マルチローラーは停電再起動有りに設定の場合、停電後、1分以内に電源が復旧すると台数制御を再開し、圧縮機に運転指令を出力しますので、圧縮機のメンテ等を行う場合は必ず圧縮機を単独設定とし、ブレーカーをOFFにした後作業を行ってください。
  • 圧縮機組込型については別途ご相談ください。

[電気関係について]

  • 停電再起動機能を動作させるため、圧縮機とマルチローラーの電源系統は同一にし、停電時に両方共電源OFFとなるようにしてください。
  • メンテナンスを考慮し、ブレーカーは各々に設け配線することをお奨めします。
  • 誤動作を防止するため、マルチローラーのAC配線とDC配線は別のシールド線にて配線し、動力線とは200mm以上離してください。また、アナログ信号(PID信号)及び通信配線はツイストシールドケーブルを使用し、動力線とは200mm以上離し電線管に入れてください。
  • 各圧縮機とマルチローラーEXのアースは確実に地中に接地し、特にVタイプのアースは他のアースとは別に地中に接地してください。
  • 台数制御盤への配線孔の穿孔は、配線によるノイズ影響を避けるため必ず底面に行ってください。また、穿孔作業時は金屑が台数制御盤内部に飛散しないよう養生をしてください。

[対象機について]

  • マルチローラーでの制御時は圧縮機のPQワイドモード、ECOモード、IPC制御は使用できません。