左雲
右雲

kv_inner

女性

vol.10
建物の「粋な省エネ」って何?

渋い着流しの裾からちらりと見える梅の花…。お上に倹約を求められていた町人のおしゃれは見えないところに息づいていました。人が気づきそうにないところにも気を遣う心意気が、江戸の粋といえるでしょう。

建物の変圧器といえば、電気室にあって隠れた存在。しかし、高圧電力を引き込む際に電圧を変換する重要な役割を担っており、空調や設備・機器、照明に負けず劣らず省エネ対策のキーポイントなのです。ここに目を付けて手を打ったとなれば、大した御仁。切れ者の気配が漂います。

例えば、古い変圧器を日立産機システムのアモルファス変圧器「SuperアモルファスZero」に入れ替えるとどんな効果があるでしょうか。変圧時の電力損失は、約30年前のけい素鋼板変圧器と比較(※1)してわずか約36%(※2)に抑えることができ、電気料金の節約や二酸化炭素排出量の削減といった面で非常に大きな効果があります。

変圧器は建物全体の電気の元締めですから、その性能は長年に渡ってコストに影響してきます。これは見逃せない数字ですね。

ところで、ビジネスの話からすると、もう1つ大切なポイントが…。変圧器には用途に応じて最適なタイプがあるのはご存知でしょうか。

一般的に、工場や大規模商業施設では、絶縁に油を用いた油入変圧器を使う一方、安全性に十分配慮する必要がある公共施設や医療施設、ホテル、地下施設などでは、油の代わりに自己消火性を備えたエポキシ樹脂を用いた防災型のモールド変圧器も使われます。こちらは、絶縁油の管理に手間がかからずメンテナンスも比較的容易です。

省エネに加えて安全性や防災性が良くなれば、建物や施設の価値向上、そして企業の大切な事業継続計画(BCP: Business Continuity Planning)にも大きく貢献します。

トップランナー規準を大きく上回る省エネ性能の「SuperアモルファスZero」シリーズは、油入タイプ、モールドタイプともにラインアップが豊富。お客さまのニーズにきめ細かく対応し、用途や負荷率に合わせてお選びいただけます。自社にぴったりの変圧器で更新を検討されてはいかがでしょうか。

日立産機システムでは、お客さまがお使いの変圧器をチェックし、省エネ変圧器へのリニューアルをご提案するサービスを行っています。
ぜひ、お問い合わせください。

※1:1985年の代表特性値と比較
※2:SuperアモルファスZero Pの場合。三相500kVA、50Hz、等価負荷率40%の例(当社比)